メッセージ(バックナンバー)

 ラオスから国会議員の皆さまがいらっしゃいました。国会議長、外務委員長、経済財務委員長、ラオス友好議連会長などです。来年には日本の援助でメコン川に橋がかかります。親日的でゆっくりとお昼をいただきながらお話しました。
 “国会議員の1/4は女性で、女性の意見は強いですよ。日本のおしんのテレビドラマはよく見られていました。家族を大切にしながら、女性はよく働きます。”とのことで、私は自分が書いた本がテレビドラマとなり、中国や台湾で放映されていることを話すと、“どんな内容ですか。原作料は安くしてもらえますか。ラオスでも放送できたらいいですね。”と話がはずみました。

 教科書議連で、国会議員が白表紙本を入手できるようになったので、議連メンバーがそれぞれ歴史の教科書を8冊購入することにしました。このところ国会議員が自らの眼で教科書を読み比べようという動きが出始めています。4年前、私が日本の教科書、中国韓国の教科書のコピーをして関係者に配っても、あまり関心をもってもらえなかったのとは雰囲気が全く違います。事実に基づいて意見を言うことは大切なことです。
 ロイター通信社より性教育について取材をうけました。細木数子さんがテレビ番組で、性教育は年令にふさわしく小学校低学年に人形を使って教えるべきでない。心を考えるべきとおっしゃられたそうで、過激な性教育のあり方をめぐって広い議論が起きはじめている感じがします。子供を守る視点が何より大切だと訴え続けてきた私は、さらに良い議論になるよう努力しなければと思います。

 文化庁の宗教担当のT官僚と話しました。私は子供たちを国際人にというなら、日本はもっと宗教教養知識教育をすべきである。先日、コーランが不適切な扱いをされたという記事に、イスラムの人々が何故あれほど怒ったのか、日本の子どもたちは理解できないだろう。神道、仏教、キリスト教、イスラム教を教えなければ、日本とは何か、世界の民族、文化、国際関係も理解することができない。また、宗教的情操の涵養も大切で、給食の前に合掌していただきますさえ出来ないとされる日本のいきすぎた解釈の教育現場は歪んでいると言いました。
 T官僚は“その通り。ヨハネパウロ二世が亡くなられた時、日本の学校はその意味をもっと教えるべきだと、ある会合で話したところ、そこにいらした神道、仏教関係者が深く同意されていた”と答えられました。そう思ってらっしゃるなら、文化庁、文科省は、そうしたメッセージをもっと教育現場に、積極的に出すべきでしょう。政治家としても語らなければなりません。
 私がメンバーとして作業した「盗撮禁止」議員立法が与党協議で合意され、今国会提出の運びとなりました。

「性的盗撮禁止」法案提出で合意 自民、公明両党
 自民、公明両党は25日午後の政策責任者会議で、わいせつな写真、ビデオの隠し撮りや販売などを禁止する「性的盗撮禁止法案」(仮称)を議員立法により今国会提出を目指すことで合意した。自民党の作業チームがまとめた法案要綱試案は禁止する「性的盗撮」について、正当な理由がないのに(1)住居、浴場、更衣室、トイレなどで服を脱いだ姿を撮影する(2)衣服の下の身体や下着姿を撮影しその人の性的羞恥心を害する−ことと規定。撮影した写真、映像の販売、インターネット上での公開なども禁じ、違反者は「二年以下の懲役または二百万円以下の罰金に処する」とした。駅や公衆浴場・トイレなど不特定多数の人が出入りする場所や、電車などの交通機関の管理者には、盗撮防止のための努力義務も課している。
産経新聞平成17年5月26日(木)

 石原都知事とある会合でご一緒になりました。20日に沖ノ鳥島視察をなさった時、記者会見の場で「世界地図の中で、特にアジアの赤道から上の北半球が写っている地図を見てごらん。グアムというトランスフォーメーションで集中しようとしているアメリカの戦略基地から、戦略行動で発進するとき、沖ノ鳥島はど真ん中にある。これは知らないんですよ。日本人も外国人も」「この間、ボルトンという、今度国連大使になるんだろうけど、非常に親しいんで、この間来たときに見せてやったら、あっと愕然とするほど、そういう認識がないんですよ」と言われたことを思い出しました。
 今月初旬、私もグアムまで行き、基地と地政学的意味を確かめてきたばかりです。海洋国家日本の地政学的意味に、日本はもっと敏感であるべきでしょう。

平成17年5月26日 山谷えり子

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