| 5月29日、美空ひばりさんが生きていらしたら68才の誕生日です。若い頃、私は朝のテレビワイドショーで芸術・芸能コーナーを担当していました。 |
| “昭和の歌姫”ひばりさんに何故か気に入っていただいて、コンサートのロングインタビューの相手には、私をご指名くださっていました。赤ちゃんがお腹にいる時は、歌の合間に私のお腹をいとおしそうに撫でながら“歌の上手な子になって生まれてくるのよ”と赤ちゃんに言いきかせてくれましたっけ。 |
| 赤ちゃんが生まれて報告の手紙を出すと、すぐにお返事がきました。“静岡のコンサートから帰宅するとえり子さんのお手紙が届いていました。今日私は高熱が出て舞台に立つのがつらかったのですが、お客さまに気づかれずに無事歌い終えることができました。ひばりの代わりはいませんものね。赤ちゃんお誕生おめでとうございます・・・” |
| 鳥のひばりのイラストがプリントされた便せんでした。どんなお気持ちでお書きくださったのかと胸があつくなったものです。6月24日はひばりさんの17回忌。52才で亡くなられた命日に向けて映画祭や追悼テレビ番組が予定されています。 |
| 生涯レコーディング数1500曲。9才のデビューから昭和と共に、人々の喜びと悲しみを歌い続けてくださいました。3才までに百人一首をほとんど暗記したというエピソードも残っています。 |
| リハーサルによく立ち合いましたが、舞台の小道具の位置まで細かくお気を使われる方でした。愛と献身の思いが並はずれて強く、それが生命を縮めたのかもしれないと思ったりもいたします。ひばりさんの生の歌、もっと聞きたかったのに詮無い思いをいたします。 |
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| 平成17年5月25日 山谷えり子 |
