メッセージ(バックナンバー)
 中川昭一元財務・金融担当大臣の弔問にご自宅に伺いました。
  静かに雨の降る住宅地です。
 安らかに、眠っているようなお顔で、安心すると同時に“えり子さん引き続き頑張ってよ。僕はちょっと先に旅立つけれど、見守るよ”とお声が聞こえてくるようでした。
 立派で安らかなお顔に、ご家族の方もなぐさめられると思います。
 私の夫も突然の事故で亡くなったのが56才。昭一さんと同じ年です。その時子供は、17、19、21才でした。
 昭一さんのご長女は、新婚時代の奥さまにそっくり。息子さんは若い頃の昭一さんにそっくりです。(昭一さんは、私の弟と大学時代がご一緒で、私のことを“お姉さん”と呼んでくれていました)
 お二人のお子さんたちに“立派なお父さんでした。お父さんは亡くならないのよ。二人の心の中で一緒。成長を見守ってくれるの。私の子供たちが、そう言っているから、これは本当…”と声をかけると、二人の大きな瞳から、涙がぽろぽろあふれ、私も一緒にしばらく泣きました。
 部屋を見回すと、楽しそうな家族写真、昭一さんのやんちゃな笑顔、テニスをしている写真…昔、昭一さんは、夜、眠る前の子供たちに皆の前でもよく電話をしていましたっけ。電話を切る前に“お休み…チュッ”と、キスを受話器に送って、テレくさそうに、私たちにニヤッとしていたものでした。まだケータイのない時代です。
 良き家庭人、そして大きな政治家、魅力的な人柄…残念です。
 父上の中川一郎さんには、私は若き頃取材をさせていただきながら、“中川学校”でお教えもいただき、今にして思えば私が政治家になる志をもつひとつのきっかけを作ってくださった方でもあります。父と息子、北海道、日本の発展のために、力をつくしていただき、有難うございました。
 ご冥福をお祈り申し上げます。

平成21年10月5日 山谷えり子

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