メッセージ(バックナンバー)
 総理とお伊勢参り。“お天道さまが見ているよ”“お天道さまに恥ずかしくないように”と生きてきた日本の長い歴史、人々のつながりに感謝しながら、国会が不毛の対立にならぬよう、国民のために良い道をお示しお守り下さいと祈りました。
写真:福田総理とお伊勢参り
 「ユダヤ難民を助けた日本と日本人」上杉千年著という本を読みました。
 昭和15年、外交官杉原千畝さんが迫害されたユダヤ人の人々のため6000人のビザを出したことは教科書でも知られていますが、実は、その前の昭和13年3月にソ連領オトポール駅でユダヤ人を満鉄に無料で載せてさしあげるよう指示したのが松岡洋右満鉄総裁であり、ナチスドイツの抗議があっても、難民保護を国策とするという「ユダヤ人対策要綱」を日本は昭和13年12月に出しており、それが杉原千畝さんの行動にもつながっているという歴史書です。
 「現在日、満、支ニ居住するユダヤ人ニ対シテハ他国人ト同様公正ニ取扱ヒ、之ヲ特別ニ排斥スルカ如キ処置ニ出ツルコトナシ」(外交資料館文書)日本は、日独伊三国防共協定下にあっても盟邦ドイツのユダヤ排斥を人権平等の視点から容認しなかったのです。
 大正8年、1919年、第一次世界大戦後のパリ講和会議で、日本は国際連盟規約「前文」に「各国ノ平等及ヒ其所属各人ニ対スル公正待遇ノ主義ヲ是認シ」という人権平等の考え方を入れるよう求めました。
 11名が賛成、5名が反対で、議長をしていたウィルソン米国大統領が全会一致を求めて否決してしまったのは悲しいことでした。
 人権平等“人々みなはらからと思う心”は日本人の美しくやさしい心であり、ずっと長い時間つながれてきた情操であり、考え方でした。
 ご先祖さまたちは、やさしい、あたたかい、まっすぐな心を持っていたことを若い世代に伝え、喜び合って生きていたいものです。

平成20年1月4日 山谷えり子

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