メッセージ(バックナンバー)

 バラの花の香りに足が止まる季節です。そう、たくさんの詩や歌にうたわれている五月のバラ。
 
 教育再生会議合同分科会で、乳幼児教育や親子の学びの充実、支援を話しています。
 
 ゆりかごを揺する手は、世界の平和を作る手です。
 父であること、母であることを楽しめる時代でありますように。また最も弱い赤ちゃんが十分に母に抱かれて、この世があたたかなものであることを感じられるように、皆で応援したいと思います。
 さて、5月12日はナイチンゲールのお誕生日です。
 1818年イギリス貴族の家に生まれたナイチンゲールは、幼い頃から傷ついた動物やお人形をなおすことから始まり、17才で祈りの中で神さまからの励ましをうけ、心配から反対する両親を説得して看護の道に進みます。
 保守的な看護法もなく、看護に最も大切な“愛”と“献身”“清潔”という視点すらもない時代にあって、彼女は忍耐と実践、合理性をもって、美しく力ある看護を人々に納得させていきます。
 1854年、38人の看護女性を集めてクリミヤの戦場スクタリ病院で働いた時は、それまでの43%の死亡率をわずか半年で2%に激減させるという成果をあげました。
 夜中にランプを持って、戦場で傷ついた一人一人の兵士に愛と励ましの声をかける姿を、尊敬のため息をもって少女時代の私は何度も伝記を読み返したものでした。
 “愛”“献身”“清らかさ”“専門的な知識”“機転のある知恵”女性、母性の豊かさを誇りに思う視点もいただきました。
 ジュネーブの赤十字国際委員会は、ナイチンゲールの誕生日5月12日に世界の中ですぐれた働きをしている看護師さんを選んでナイチンゲール賞を与えます。
 白衣の天使は、今日も日本中に、世界中にたくさんおられて笑顔でクルクル働かれています。バラの香りが足あとから漂うようです。感謝せずにはいられません。
 そして、5月13日は母の日。姑と母にカーネーションの花を贈りました。
 うんとうんと長生きして、孫たちの大切なおばあちゃんであってほしいと祈りながら…。

平成19年5月10日 山谷えり子

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