給食費未納が20億円を超していることがわかりました。 |
文部科学省の初の全国調査で、公私立の小中学校全体の未納額がわかったのは初めてです。 |
このところ小中学校の現場の先生からお声を聞くことも多いのですが“学校の先生が、お金の取りたて屋さんをしなければならないなんて数年前には考えられませんでした”と言われることがあります。 |
お金に困っているわけでもなさそうなので、直にお会いしてお願いしても、かえって怒鳴られたりすることもあるようです。 |
宮城県の調査では、学校側の認識として「保護者の責任感、規範意識の問題」を57%としています。 |
皆がおいしく衛生的な給食がいただけるのは幸せなことです。 |
私は知人に頼まれてフィリピンの小さな村の学校給食を数年間負担させていただいたことがありました。 |
私の小学生時代はまだ今のような完全給食でなく、弁当持参でした。お弁当を持ってこれない友やおかずなしの梅干し弁当だけの友もいました。親に負担をかけまいとして学校の水道場で弁当箱をきれいに洗って帰宅する友もいました。 |
そんな風景を思い出し、乳幼児3人をかかえて、経済的に豊かではありませんでしたが、フィリピンに送金していた頃をなつかしく思い出します。 |
日本では、現在毎月公立の小学生に8万円、中学生に9万円、高校生に10万円ほどの税金が投入されています。 |
全国民の皆さんが、日本の子供たちのすこやかな成長を願って負担してくださっている尊い額です。(東京の私立中・高校生の場合は補助金として月に3万円ほど負担されています) |
ですから自分の子どもの給食費の応分負担を感謝して納めるのが親のつとめであり、喜びでもあると思うのですが、なかなかそうはいっていない現状を淋しく思い、また責任を感じています。 |
社会保障も国民として連帯感と応分負担の責任感がなければ、どのようなプランも崩壊してしまいます。政策は、プランと財源、そして価値観が車の両輪にならないと走っていけません。 |
学生時代、親から“お前のために日本の大人が税金を払ってくださっている。心して勉強し、社会人になってちゃんと税金を納められる人間になるんだよ”と言われ続けたことをなつかしく有難く思います。 |
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平成19年1月10日 山谷えり子 |