メッセージ(バックナンバー)
 拉致議連役員会を開き、官邸に以下の要請を家族連絡会の皆さまといたしました。
写真:拉致議連役員会

平成20年10月15日
内閣総理大臣 麻生太郎 殿
北朝鮮による拉致被害者家族連絡会
代表 飯塚繁雄
北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会
会長 藤野義昭
北朝鮮に拉致された日本人を早期に救出するために行動する議員連盟
会長 平沼赳夫
 
要 請
 米国政府が北朝鮮へのテロ支援国指定を解除した。拉致という現在進行形のテロが未解決であることを知りながら、解除を強行した米国政府に遺憾の意を表するものである。
 米国は1988年の指定開始以来、拉致を理由にしていなかった。家族会・救う会・拉致議連をはじめとする関係者が2001年以来、必死に働きかけ、2004年から拉致が明記された。その結果、米国のテロ支援国指定を拉致問題解決の圧力として活用できるようになった。
 それが4年半経過して解除に至った。米国政府は、今回拉致問題の重要性を理解していると繰り返し表明した。それをぜひ行動で示していただきたい。
 一方、我が国政府はこの間「拉致はテロだ」となかなか明言しないなど、解除に強く反対するメッセージをきちんと出してこなかった。それが今回の事態を許した大きな要因だ。強く反省を求めたい。
 我が国政府は、解除により拉致問題解決の圧力が一定程度弱まったことを直視し、拉致問題の解決に向けた不退転の強い決意を表明すると共に、金正日政権が「拉致問題を解決しなくても日本の制裁が弱まり支援が開始される」と誤解しないように、次のことを緊急に表明していただきたい。
 
1. 昨年6月、自民・民主・公明3党の賛成で成立した改正北朝鮮人権法の「政府は、拉致問題の解決の改善に資するものとなるよう、国際開発金融機関に対する適切な働きかけを行わなければならない」との規定に従い、北朝鮮が拉致問題を解決させないままアジア開発銀行や世界銀行などからの支援を企てた場合に、我が国は強く反対してこれを阻止する。
 
2. 我が国が6者協議合意に基づくエネルギー支援に参加する条件は、従来通り「拉致問題を解決するという日朝双方の共通認識があり、その前提で北朝鮮が具体的な行動をとること」であり、北朝鮮が「調査委員会」を立ち上げただけでは、当然支援に加わることはない。
 
3. 現在の北朝鮮に対する制裁を継続することはもとより、北朝鮮の拉致問題に対する不誠実な対応に対し、追加制裁を発動し、不退転の決意を表明する。

平成20年10月15日 山谷えり子

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