メッセージ(バックナンバー)

 イラクから陸上自衛隊の撤収が行われることになりました。
 医療支援活動268回(新生児の死亡率は1/3に減りました)、給水支援53500トン、学校補修36校、道路補修30ヶ所、その他の施設補修66ヶ所という、大きな活動をされ、サマーワ現地の人々はこのまま撤退しないでほしいと89%の市民がアンケートに答えるほど、信頼と敬愛を集めています。
 現在28ヶ国(日本、米国、アゼルバイジャン、アルバニア、アルメニア、イタリア、ウクライナ、英国、エストニア、カザフスタン、グルジア、スロバキア、チェコ、デンマーク、モルドバ、ブルガリア、ポーランド、マケドニア、ラトビア、リトアニア、ルーマニア、韓国、モンゴル、豪州、エルサルバドル、フィジー、シンガポール、ボスニア・ヘルツェコビナ)が国連安保理決議によって部隊を派遣し、16万人が活動しています。
 また、これまでに派遣を終了させた国は13ヶ国(サウジアラビア、ニカラグア、スペイン、ホンジュラス、ドミニカ共和国、フィリピン、タイ、ニュージーランド、ハンガリー、トンガ、ポルトガル、オランダ、ノルウェー)です。
 米軍の死者数は2349名、英軍80名、イタリア軍32名、ウクライナ軍17名、ポーランド軍12名、ブルガリア軍10名、デンマーク軍4名…と多くの犠牲のもとにイラクは憲法が制定され(平成17年10月15日)国民議会と新政府が発足し、平成18年6月8日に国防、内務大臣等が任命されました。
 平成15年夏、50℃の気温と砂嵐の中を私はイラクで自衛隊派遣の為の調査と連合当局との意見交換をしました。日本らしい貢献のあり方について、考え行動したつもりです。
 亡くなられた奥克彦大使がイラクの各地をご案内くださった姿が胸に強く残っています。
 サマーワの学校ではイラクの国旗と日本の国旗がかかげられ心の交流も広まっていました。立派な貢献ができたこと、陸自関係者の皆さまの努力に思いをいたし、帰国はナショナルフラッグのもと感謝したいと思います。
 また最後の一人がお戻りになるまで心して無事のお帰りを確保していかねばならないと思います。

平成18年6月21日 山谷えり子

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