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Kyodo Weekly 対論・座標軸
Kyodo Weekly 2003.1.27
対論・座標軸
 「学級崩壊」に象徴される日本の教育を危ぶむ声が大きくなっている。政府は中央教育審議会の答申を待って今国会にも教育基本法の改正案を提出する構えだ。改正案には中教審が中間報告で盛り込んだ「愛国心」教育も取り上げられると見られ、早くも賛否両論が起きている。
保守新党 山谷えり子
 
国家は背骨の存在命を捧げるくらい愛したい
---中教審の中間報告について、どう評価されていますか。
山谷:
 伝統を尊重する心とか、公共心や道徳心、郷土や国を愛する心を盛り込むように求めていますが、私は賛成です。
---教育基本法の改正について、どうお考えでしょうか。
山谷:
 私は改正に向け、速やかに着手すべきだと考えています。
---その理由を聞かせて下さい。
山谷:
 改正すれば、今すぐに公共心が生まれたり、文化・伝統に対する深い教養が芽生えるということではありませんが、今日の教育の廃校状況を見て、そう痛感しています。
 教育の場では意図的に伝統をないがしろにし、「家族解体運動」「フリーセックス運動」をしてみたり、という状況があります。私は教育基本法が倫理道徳・モラル、日本の伝統・文化の尊重、宗教的情操心の寛容、公の気持ち、家庭を大事にする気持ちなど当たり前のことを否定しようとした占領下でつくられたものだ、と考えています。
---中学校で「家族解体」「フリーセックス」を教えているというのですか。
山谷:
 改正すれば、今すぐに公共心が生まれたり、文化・伝統に対する深い教養が芽生えるということではありませんが、今日の教育の廃校状況を見て、そう痛感しています。
 副教材で「愛がなければセックスしてはいけないという考えを押し付けてはいけない」と、フリーセックスを教えています。つまり家族制度というのは奴隷制度で、性は解放されるべきだ、という共産主義にのっとって、教えられています。
 欧米では節制とか愛の意味、人格教育と性教育はセットになっています。ところが、「愛がなくてもセックスしてもいい」とか「中高生の頃は避妊については上手く話せない。でもセックスの回数は多い。その場合はピル(避妊薬の一種)を使い、確実な避妊方法で快楽の性が追求できることに気付かせる」という記述が実践報告書の中にあるのです。
 WHOでは、中学生にピルを飲ませたらいけないことになっているのに「ピルを飲めば、女の子だって避妊できる最大のメリット」といった内容の副教材が全国の中学生百三十万人に配布されていました。
---倫理・モラルの教育を含め、何を改正に期待しますか。
山谷:
 改正することによりバランスの取れた形に改めていくことで、教育の場は良い方向に変わっていくと思います。教育基本法が制定された昭和二十二年というのは占領下で、伝統・文化の尊重、宗教的情操心の寛容という項目は日本が入れようと努力したが、GHQ(連合軍総司令部)が認めなかったという経緯があります。
 給食の時に合掌して「いただきます」というのはダメ。お神輿を作って運動会で応援合戦しようというのもダメだとか、異常です。これらは特定の宗教ではなく宗教的情操心だと思います。また異文化の理解と人間の存在と宗教というのは、ある種セットの部分があります。宗教的情操心、宗教的教養教育が人間に対する深いまなざしとなると考えています
---愛国心と国家意識についてはどうお考えですか。
山谷:
 北朝鮮に拉致された横田めぐみさんのご両親の横田滋さん・早紀江さんが、中学生に何を教えたらいいかと尋ねられて、「愛国心です」とお答えになられましたね。
 拉致被害者のご家族を見て、多くの日本人が感じているのは家族、国家というものの大きさ、重さ、豊かさだと思います。国家がしっかりしていなければ、私たちの幸福とか、家族も守れません。私にとっては、国家というのは背骨であり、血であり肉であり、時には生命を捧げるくらい愛していきたい存在です。

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