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書週間記念大会
福井新聞 2001年10月28日掲載記事
 
妻に褒められ自信ついた  直木賞 藤田宜永さん講演
「夫婦で作家」生活ぶり紹介
 直木賞の受賞後、初めて里帰りしている福井出身の作家、藤田宜永さん(五一)=長野県軽井沢町在住=が二十七日、福井市の県国際交流会館で開かれた第五十五回読書週間記念大会(県立図書館主催)で講演した。
福井 ユーモア交え
顔写真 夫婦で作家、作家で夫婦」と題し、妻の小池真理子さんとの暮らしぶりを率直に話し、ユーモアあふれる語り口で自称「おしゃべり」ぶりを一時間半にわたって発揮、来場者を引きつけた。
 藤田さんは、初めて書いた小説を最初に小池さんに見せたところ褒められ、自信がついたという。「かみさんは、生活基盤がしっかりした方が作家として力を発揮するタイプ。ぼくといることが役立っていると思う」と円満ぶりを披露した。
 家での藤田さんは「うるさいぐらいのおしゃべり」といい、「心にアカがたまらないように一生懸命しゃべっている。妻としゃべらなくても大丈夫と思っている男性は、女性を信用しすぎ」などと笑いを誘った。
 夫婦で直木賞を受賞したことには「妻の方が先立だったので、苦節五年だ、内助の功だと物語が出来上がってしまい、盛り上がった。かみさんはうれしいというよりホッとしたと思う」と話した。
 初恋は、福井市の栄冠幼稚園で一緒だった民主党衆議院議員の山谷えり子さんだと告白。春山小、明道中では音楽好きの少年だったが、早稲田大高等学院に進んでから「一人暮らしで内面を振り返り、いろんな本を読むようになった」ことが小説を志した原点と語った。
 地元出身の時の人の帰福に、用意された三百席は満席となり、立ち見や別室のモニター前まで人があふれた。

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