メッセージ(バックナンバー)
 自民党の「高齢者の安心と活力を強化するための合同部会」は三世代同居、近隣居住する人への所得税、不動産取得税減税を明記しました。
 私は、内閣府政務官時代に、官邸で「家族の絆、地域社会再生」政務官プロジェクトチームの事務局長として、三世代同居を応援するための政策を作るための提言をとりまとめましたので、税制の議論の詰めの話に早く入ってほしいと思っています。
 税のあり方は、人々の意識やライフスタイルを変えます。とりやすいところからとるといった安易なことでなく、人々の幸せと、次世代のすこやかな成長、ふるさとの豊かな輝きを願うことがベースとしてある税制にしなければ絆がこわれてしまいます。
 人間は他の生物に比べ、生殖期間の長寿が与えられ、協調性と愛情深さに特徴があると生物学者は分析しています。おじいちゃん、おばあちゃんが、孫たちにとって、どれほど素晴らしく力強い存在か、愛し合い、尽くし合うことで人々は年令にふさわしい落ち着いた幸福感に満たされ、成熟していくものなのではないでしょうか。
 
 先日、中曽根元総理は卒寿をむかえられた折「長旅も卆寿も新茶も夢の中」と詠まれ、「けんかしたり仲良くなったり、倒閣やったり倒されたりと、長旅をしてきた。しかし、卒寿になって新鮮な新茶を飲んでみると、夢の中にあるような気がする」「一生懸命政治もやってきた。終わりに近づいているが、自分の人生はどうだったのかと考えてみると、茫々として空漠たるものだ」とその思いを語られました。
 母は傘寿となりました。母に「ほほ笑みて、虹色傘寿の傘さして、からころ、からころ、道歩みゆく」とこれからも長生きしての思いをこめておめでとうを言い、親族と温泉に集まりました。
 私が中学生時代、母は父の失業で、内職をしすぎて過労から失明。その後目は見えるようになったものの医療ミスで身体障害者となりました。
 自分の体が不自由となり、世の中を見る目が一層深くなり、思うところもあって40才すぎて大学に通いカウンセラーの資格をとって、80才の今も週に2〜3日カウンセラーとして働いています。絵も描いてグループ展もいたします。
 56才で未亡人となってからも、明るく生きていこうとしている母は、52才で未亡人となった私の目標でもあります。
 虹色傘寿の傘さして、からころ、からころ…父が天からそんな母をほほ笑みながら見守ってくれていることは間違いありません。

平成20年6月2日 山谷えり子

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