メッセージ(バックナンバー)
 朝、海上自衛隊の補給艦「ときわ」が、インド洋での補給活動を終了し、晴海埠頭に接岸しました。
 「お帰りなさい」「ご苦労さまでした」「有難うございます」と心をこめて出迎えにまいりました。寒風の中、家族の皆さまも早くからお待ちです。
 石破防衛相が「海自の世界有数の能力は、テロとの戦いに従事する各国から高い信頼を得た」と苦労をねぎらわれ、伊吹自民党幹事長は「党派を超えて心ある国会議員が帰国を歓迎するために来た」とあいさつされました。
 各国の仲間を残しての帰国は無念の思いやさまざまな思いがあると想像します。私も、複雑な思いの中「ときわ」の前に整列なさった隊員の皆さまに手を合わせました。
 楽隊が美しい威厳にみちた曲を演奏します。東京湾からインド洋まで、その平和の祈り、決意の思いがひとつひとつの音となって風にのり、運ばれるようで、胸いっぱいになりました。
写真:晴海埠頭に接岸したときわを出迎え
 
 その足で、「新嘗祭」をとり行っている日枝神社にまいりました。
 文字通り雲ひとつない青空。まだ七五三のお子たちもたくさんおいでの神社で、今年の収穫に感謝し、来年の実りを祈りました。
 「食事は食べるものではない。いただくものです」という宮司さまのお言葉。本当にその通り。
 万民豊楽。国民の祝日は、いろいろありますが、私にはこの「新嘗祭」(勤労感謝の日)が最も有難いと思う祝日のひとつです。
 福井で育った私は、田んぼは遊び場のひとつでした。稲の育ちによって、周囲の空気が変化していく様を体いっぱい吸いこんで、裸足で駆け回りました。
 来年から小学生たちに向けて、食に対する思いが深まるよう農業体験の予算を計上し、また学校給食法の見直しも検討されているところです。
 新嘗祭は自然と実りと人々の労働に感謝するものですが、勤労感謝の日という最近の呼び名に、ハテサテ、自然や実りへの感謝の視点は入っているのでしょうかしら。
写真:日枝神社「新嘗祭」

平成19年11月23日 山谷えり子

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