メッセージ(バックナンバー)
 教育再生会議の視察で、日本科学未来館(毛利衛館長・1年に78万人来館者がある最先端科学が体験できるところ)と港区立港陽小学校の夏休み補習教室を訪ねました。
 日本科学未来館では、超伝導の実験や宇宙体験、脳科学やゲノム、ナノテク、ロボット工学など最先端科学の現状が博士号をおもちの解説員によって、誰にでも面白く分かるよう体験、説明されています。
 宇宙飛行士の毛利館長は“ただ見ていただくだけでは理解しにくい。体験していただいたり、説明してもらうことでわかっていただける。あちこちに解説員がおります。交流により科学者も勉強になりますし。学校の先生方の研修もしています。理科好きの先生により理科好きの子供たちが育ちますので…”とのこと。
 夏休みの宿題を片付けにきた子供たちでにぎわう中、野依座長も加わって宇宙飛行士とノーベル化学賞の学者という、まことにぜいたくなトークをしていただきました。
 お二人に共通した考えは、小さい頃は自然の中でたっぷりした時間をすごしてほしい。感動する心を育てることが一番大切とのことでした。
 毛利館長の“私の母は花や星をうっとりと見とれる女性でした。そんな母の姿が、私を育ててくれたと思います”そして野依先生の“大人が感動しなければ。私は野山を駆け回る少年でした。子供だけ学校で理科勉強といってもダメですよ”とのお話は心にしみ入りました。
 日本はものづくり、科学技術立国です。理科離れを嘆くのではなく、理科好き先生を応援し、大人も自然への情操心を豊かにし、子供は子供らしい時間がすごせるよう社会総がかりで財政支援も含め、さらに道をつけていきたいと思います。
 港陽小学校は東京のお台場の海のそばの小学校。自由参加の夏休み補習教室に、51%の参加率で子供たちが集まっていました。
 元気な声で竹取物語や詩を音読し、教育再生会議の陰山先生に指導していただいたという百ます計算などをしている子供たち。集団で学ぶ緊張感と躍動感が伝わってきます。
 しっかりした学力をつけたいという先生と保護者の連携で子供たちは学んでいます。
 また、海で海苔を作ったり、校内で貝や海の生物を育てている姿は、特色を生かした学校づくりのモデル校で国土交通大臣賞を受賞した学校でもあります。
 今後も、学校の自由裁量の拡大で、母校を誇る子供たちで日本中が輝くよう教育再生会議として働きかけていきたいと思います。
 さて、今年の教育再生関連プログラムは4.2%増の財源の裏うちをもって着々と進んでいますが、今月末に行われる平成20年度予算の概算要求について、本日、教育再生会議懇談会として「学力向上の取組」「部活動手当の大幅な引上げ」「理科教育等の充実」「小学校における国語教育の充実」「学校問題解決支援」「体験活動の推進」「親学、家庭教育の支援」「スポーツ、伝統、文化に親しむ環境づくり」「地域ぐるみの拠点作り」「大学、大学院改革」などを特にとりまとめて記者会見しました。
 政府として、これを20年度予算編成に反映していただけるよう期待しています。

平成19年8月23日 山谷えり子

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