メッセージ(バックナンバー)

 富山県連で教育問題の講演をしました。
 質問の時間には、三位一体改革で義務教育費の補助金を削減すると、地域によって大きな差が出てしまうことへの心配が訴えられました。教育基本法改正の議論をしている中に、いきなり先行して財政論が出てくるのは問題です。
 もともと日本の教育予算はアメリカや仏、独、英国などに比べてGDP比で1.5%ほど少ない。金額にすると7.5兆円ほども少ないのです。
 教育や先生の質のチェック、組合活動の問題と同時に、時の教育の議論としてこれからやっていくべきです。

 帯広で人権問題のシンポジウムに横田滋さん、早紀江さんと出席しました。シンポジウムが終わり、「ふるさと」の歌を歌いましたが、“こころざしを果たして、いつの日にか帰らん”のところで、めぐみさんの顔がうかび歌えなくなりました。

 9月2日、小泉総理は北方領土を視察されました。
 霧でよく見えなかったということですが、私は学生時代の夏、納沙布岬から見て、そのあまりの近さに胸がしめつけられました。距離にして最も近い島までは3.7km。1日10キロ泳ぐ日もあった私には、ひと泳ぎの距離です。
 今年の夏、知人のお子さんたちがやはり北方領土を見に北海道まで行って、ショックをうけて帰ってきたと知人が私に言いました。“韓国の遊覧船が日本の領土の竹島を回り、この3月には7人の中国人が日本の尖閣諸島に不法上陸した。海底資源のことも心配。北方領土が59年も戻ってこない日本って何だろうと息子が言っていました。多くの若者に学び知り、考えてほしいわね。”
 北方領土は、福岡県と同じくらいの面積で周辺は世界三大漁場のひとつです。サケ、マス、タラ、カニ、コンブ、ホタテ・・・豊かな宝庫です。
 昭和20年8月、ソ連は日ソ中立条約を破って北方領土に侵攻。9月2日降伏文書調印後も侵攻を継続したので、9月3日を自民党は「ロシアの北方領土不法占拠に抗議する日」とし、毎年返還要求運動をしています。
 私は渋谷ハチ公前で仲間の皆さんと不法占拠59年目であることと、北方四島返還なくして平和条約締結はありえないこと。日ロの経済関係が密接になっていく時代だからこそ、交渉を進ませるべきことを話しました。残暑厳しい中であったにもかかわらず、中高年の方々の力強い拍手がありました。

平成16年9月3日 山谷えり子

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