メッセージ(バックナンバー)
 全国の養護教諭の皆さまから、お話をうかがいました。
 皆さんも、学生時代に保健室に行かれたことがあると思います。外で遊んで、すり傷、切り傷をつくってしまい、治療してもらった思い出、ありますよね。
 その「保健室の先生」が、いま大きな悩みをかかえていらっしゃいます。
 児童・生徒が怪我をした時の応急措置は、保健室の大切な仕事です。ですが、保健室の仕事は、傷の手当をするだけではありません。
 不登校の子供たちとのお話し、性の相談、いじめ問題への対応、リストカットや自殺問題など、担任の先生がなかなか手の届かない部分に、養護教諭の方は取り組んでおられます。
 家庭の教育力が低下していることも、養護教諭の仕事を大幅に増やしているようです。
 子供に食事を作らず放置している親もいて、朝、起こしに行ったり、内緒で朝ご飯を子供に作ってあげている養護教諭の方もおられました。自宅に子供をおあづかりして暮らしておいでの先生もおられました。
 児童・生徒一人ひとりの悩みに応えていく「保健室の先生」は、とても大切な存在。
 いま、養護教諭の未配置校は全国で418校。
 1人の先生が2校を掛け持ちでまわられていることも多いそうです。
 麻生総理は所信表明演説の中で、「保護者が納得するに足る質の高い教育を実現します」と力強く約束されました。
 養護教諭の方々に感謝しつつ、あたたかい学校づくりのため、取り組んでいきたいと思います。

平成20年10月27日 山谷えり子

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