メッセージ(バックナンバー)
 学生時代、ユースホステルにずいぶんお世話になりました。
 カニ族と言って、リュックを背負って、シーツを持って、ユースホステルに泊まりながら、時に1ヶ月以上も旅から旅へと歩く学生の一人でした。
 泊まったユースホステルでスタンプを押してもらい、スタンプ紙を足しながら長く張りつけてジャバラのように「ユースホステル手帳」を持って、全国各地の山々を登り、海や湖で泳ぎ、お金がなくなってくると、泊まった先で台所仕事や布団干しや掃除を手伝わせていただき、アルバイト代を稼がせていただいたものです。農作物の収穫や、郷土料理も教えていただきましたっけ。
 先日、息子がいとことお伊勢まいりをしたいと言うので、ユースホステルに泊まることをすすめました。
 帰宅して、息子が言うには「家族連れや、シニア世代でいっぱい。楽しかったよ。風呂場で1才半くらいの子のお世話を若い父親から頼まれて、うちとけた空気があって…」とのこと。
 かつては若者向けユースホステルも今や家族、シニア、外国人と利用層が広がっているそうです。特に60才以上の会員登録は昨年は前年比5割増とか。
 世界85ヶ国、4000ヶ所のユースホステルのうち、日本には300ヶ所。平均的素泊まり料金は3000〜4000円ほど。非会員の宿泊も可能です。
 個室や、露天風呂、精進料理などそれぞれサービスメニューも土地柄ごとに充実しています。
 旅好き仲間と出会って情報交換しながら、次のプランを考えたあの頃のアットホームなユースホステルの魅力も失われておらずで、私もいつかもう一度熟年カニ族したいと考えています。

平成20年7月15日 山谷えり子

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