メッセージ(バックナンバー)

 内閣府政府広報のあり方、食育基本計画、構造改革の成果、少子化対策についての意見交換、拉致議連総会を行いました。日朝包括並行協議をうけて、外務省、家族会との意見交換もしているところです。
 発売されたばかりの文藝春秋三月号、芥川賞作品「沖で待つ」絲山秋子を読みました。大学を卒業後、住宅設備機器メーカーに勤める女性主人公と“太っちゃん”という同期入社の男友達とのトモダチ物語。“男女の仲を越えた同期入社愛、総合職女性が初めて文学になった”と目次には書いてありましたが、受賞のことばの中で作者は「沖で待つ」が特別な作品とは思っていないと述べています。そう、私にもこれまであったサラリーマン物語小説のいくかと同じようで、“ああ、こんな風景あるなぁ”“こういう会話、ニクイなぁ”という感じで、何も“総合職女性が”などとことさらのラベリングをすることもなし、と思えました。それでも私自身、勤めていた会社の仲間たちのことがなつかしく思い返され、会社員だったことにはセンチメンタルジャーニーをいたしました。
 ところで、石原慎太郎氏は芥川賞選評の中でバルザックやユーゴーやトルストイやドフトエフスキーをもち出して“本質的主題の喪失”を嘆いています。ええ、バルザックやユーゴーで私は人生の広さと深さを感じ、トルストイとドフトエフスキーで、神と人の関係を考えました。もう、今の時代の多くの人は人生の広さも深さも、神との関係も切実に向き合う必要なくなっているのかもしれません。
 文春三月号には「現代人必携日本の常識44」とタイトルされて、私は「男女共同参画」について執筆しています。

平成18年2月13日 山谷えり子

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