メッセージ(バックナンバー)

 他国からの弾道ミサイルを迎撃する手続きを定めた自衛隊法改正案は14日の参院外交防衛委員会で与党の賛成多数で可決された。20日の参院本会議で可決、成立する見込み。来年度末から始まるミサイル防衛システムの配備に先駆け、法的枠組みが整う。
 迎撃手続きは(1)燃料注入など発射の具体的な兆候をつかみ、対処に時間的余裕がある場合(2)訓練や実験だと思っていたらいきなり発射したなど突発的な場合--に分かれる。
 兆候がある場合は閣議や首相の承認を条件とするなど防衛出動に近い手続き。兆候がない場合は事前に定める「緊急対処要領」に従い、部隊を待機させる。
 同委は(1)迎撃命令を出した場合は遅滞なく国民に公表し国会に報告する(2)ミサイル防衛の費用や効果を適時適切に国会に説明するーーなどを求めた附帯決議を与党と民主党の賛成多数で採択した。
 同時に可決した防衛庁設置法改正案は、陸海空三自衛隊の統合運用を進めることが柱。統合幕僚会議を廃止して、統合幕僚監部や統合幕僚長を設置し、陸海空各部隊を一元的に運用できるようにする。
(日本経済新聞 平成17年7月15日)

 参議院外交防衛委員会で、防衛庁設置法等の一部を改正する法律案の採決が行われ、可決されました。なお、私は各党まとめの討論として、意見を述べました。
「(冒頭省略)この法律案は、統合運用体制の強化、弾道ミサイル等に対する体制の整備等を主な内容とするものであります。
 まず、統合運用の強化につきましては、世界的な潮流であり、現実に陸海空自衛隊が一体となって活動するニーズが増大しておりますことから、まさに時代の要請を踏まえたものと申します。
 また、現に存在する我が国を射程に収める弾道ミサイルに対する脅威から、国民の生命財産を守るために、弾道ミサイル防衛システムの導入を進めるに当たって、法の空白となっていた防衛出動下令前の対処について、法の整備を行うことは、システムの実効的な運用を可能とし、我が国の対処能力の向上にもつながるものであり、国家として当然の責務であります。
 なお、民主党・新緑風会提出の修正案は、弾道ミサイル等破壊措置について国会承諾を求めること等を内容とするものでありますが、相手国の人命を傷つけることはないこと、日本国民の私権はほとんど制限されないこと、不承諾となった場合にとるべき対応がないことなどから、国会承諾を求めることは必要とは申せません。
 以上、本法律案の成立により、弾道ミサイルに対する自衛隊の行動類型及び新たな統合運用体制が整備されますが、新たな脅威の時代に対処するための万全な防衛体制の確立に一層努力されるよう切に要望し、私の討論を終わります。」

平成17年7月14日 山谷えり子

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