メッセージ(バックナンバー)
 本会議を終え、金、土曜日と対馬で二日間過ごしました。
 「神々の住む島」といわれる対馬。
 昭和天皇は昭和57年に、
“わが庭のひとつばたごを見つつ思ふ海のかなたの対馬の春を”
の御製をおのこしになられました。
 ひとつばたごは5月に白い花を咲かせる対馬の原生の樹です。
 6月はあじさい、ほたるの美しい島。
 昨年暮れに自衛隊の基地の周囲や外国資本によって買われた土地を見て回った時と違って、夏の対馬は山は青々と力強く、太陽のきらめきを受ける海の輝きは鮮やかで、身をひたして景色を眺めていると、自然に心の中で祈っている自分を発見し、不思議な思いがいたしました。
 たくさんの方々にお会いし、ゆっくり話をお聞きでき、また昔から伝わる食事をいただきました。笑いと憂いを行ったり来たりしながら…。
 対馬藩宗家のお墓(日本三大墓所のひとつ)、徳川家2代将軍から15代までお位牌の安置されている万松院で手を合わせ、対馬を守り続けてこられた人と歴史の重さをかみしめました。
 対馬には130以上の神社があります。
 神社の氏子さんたちと講演会のあとお話しながら、鎮守の森を皆で守り続けてこられていること、高令化の悩みもあれば、四世代10人が仲良く暮らして、お嫁さんに感謝される言葉など聞きながら、何としても「防人の島」新法を実現化しなければと思いました。
 昨年お会いした女医さんとも嬉し、嬉しの再会。
 今回はたっぷりお話をいたしました。
 福岡に生まれ、アメリカで専業主婦をしている時、日本の素晴らしさに猛然と目覚め、小さい頃から離島で人々の健康を守りたいと考えていたことを実現するため、国境の島対馬で医師として働くべく行動。今その日々が実現していることの感謝と喜びを語られる姿に、私のほうこそ心の中で手を合わせながら感謝と喜びではじけそうになりました。
 来週は日本青年会議所の人たちが、大きなシンポジウムをなさいます。私はビデオ出演。
 車を走らせながら、あちこちにある神社と、神社の由来をきけば、日本歴史の深さそのままです。四国88カ所ならぬ対馬130神社参りで古事記をしのぶブームが起きれば日本の底力を実感する人々ももっと増えることでしょう。
 
 あさなぎの 海青くして 防人の対馬の心しのびて やまず
 つたない歌をよんでみました。
 日曜は神奈川県平塚市と栃木県日光で講演。
 雨の一日なのに体の中で対馬の光がきらめいています。

平成21年6月22日 山谷えり子

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