メッセージ(バックナンバー)

 先の内閣府の国民意識調査で「治安」が一番の関心事となりました。自民党本部で不法滞在者対策強化の会議が開かれました。
A 外国人の在留管理の現状
  観光目的等により入国した者 約513万7千人(平成16年)
  就労目的で入国した者 約 15万9千人(平成16年
  留学目的又は研修目的で入国した者 約 11万2千人(平成16年)
  日本人の配偶者又は子として入国した者 約 2万3千人(平成16年)
B 在留資格別の管理上の問題点
  入国後の勤務先変更や退職、通学先変更や退学について、報告義務がないため、入管において的確な把握が困難。
  我が国での活動に制限がない(単純労働も可能)ため、偽装結婚等の手口も益々悪質・巧妙化。離婚により日本人の配偶者でなくなっても、退去強制・在留資格の取消しの対象とはならない。
C 各在留資格共通の課題として
  1 調査体制及びインテリジェンス機能が十分でなく、摘発体制も十分でない。
  2 他の行政機関との連携とオンライン化。
  3 新法の制定か、現行法の改正でいくのか。
  4 実行・実施づくり体制のあり方。
 以上について議論しました。
 
 外交防衛委員会で町村外務大臣より、アジア協力対話外相会合の席で拉致問題について各国の協力を要請した旨の報告を受けました。
 11日には福井の拉致被害者家族、地村保さんより5万6000人の署名が政府の拉致問題調査室に渡されました。私もこの冬、みぞれの降る福井で地村さんと街頭で署名活動に立ちました。3時間で約1800名の人が署名してくださいましたが、その時地村さんが「自分の家族だけ帰国できても意味がない。全面解決まで頑張りつづけることが、私に与えられた運命」という言葉が今も胸に深く残っています。
 また、中国での反日デモにおいて、日本大使館や日本企業、日本レストラン、日本人留学生が傷つけられたことについて、町村外務大臣は、武装警察官が黙認しているよう状況であったことにおかしいのではないか、中国外務省のスポークスマンが日本にも悪い点があるといったことについて、それはおかしい。損害賠償、陳謝を求めていくという考えを述べられました。また、5・4運動をモデルに日本ボイコット運動をインターネット上で呼びかけていることについて“その日にデモがあるかどうかはわからないが、破壊活動が二度と起きないよう来週の中国外務大臣と話していきたい”と言われました。
 午後、中国からお客さまがおみえになりました。政府関係の職務も多い方々なので、このところの日中関係について意見交換しました。教科書問題の日本側の立場を説明し、反日デモでの破壊行動の被害に対しては早く賠償したほうが日中関係のために良いと思うと申しました。
 また、日中共同声明や平和条約の中でうたわれていること、ODAで日本が中国に行ってきたことなど、さまざまな良きことをもっと中国国民に伝えてほしいし、反日記念館の事実でない展示物については改めてほしい旨も申しました。
 実は、先日、孔子75代目の孔建さんにお会いして、孔子や論語についてお話したばかり。中国も国民教育の中に、孔子や孟子、老子など素晴らしい哲学、教えを据え直すことができれば良いのではないかしらと願います。10日には公害問題をめぐって農民ら3〜4万人が暴動を起こしたという報道もありました。中国政府は「和諧社会」を作ろうと、昨年から調和の大切さを訴えているということですが、この半年間で農村部で5万件の抗議行動(武装警察も出動)があった中国です。

平成17年4月12日 山谷えり子

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