メッセージ(バックナンバー)

 福井で教育・防衛関係のお話を数カ所でいたしました。時折、雪の降る中、拉致被害者家族である地村保志さんの父 保さん、浜本富貴恵さんの兄 浜本雄幸さん、そして、問題の全面解決を求める福井の皆さんと署名活動をいたしました。3時間ほどで1800人以上の方が署名してくださいました。年輩の方から赤ちゃんを抱いた若夫婦、学生さん…多くの励ましをうけながら。(福井は県民の8割が署名と、日本で最も署名率の高い県、問題解明への意志の強いところなのです。)地村保さんは3人のお孫さんたちがふるさとの小浜弁をしゃべるようになったことを笑顔で話されながらも、自分たち家族だけが帰国できたからというのではなく、解明するまで活動する。それが私の宿命ですとおっしゃっています。
 また、福井の神社の若い宮司さんたちが集まり、実際に自分たち地域の子どもたちが抱えている教育問題、学校で使われている教材、親子関係の変化などを話し、何が出来るかを考えました。
 私はPAT会長、教育委員をしていた時、各学校に“おやじの会”を作り、お父さんたちの手による豚の丸焼き大会、校庭でキャンプをして近所の銭湯にゾロゾロ行ったこと、お父さんたちの得意技をアンケートに書いてもらい、ギター演奏会や焼き鳥パーティーなどを開いたこと。つまり、持ち技を発揮する中で、カッコイイオヤジを見せ、人として生きる姿勢を子どもたちに伝えた楽しかった体験をおしゃべりしました。私の小さい頃はお宮さん鎮守の森は日々の遊び場。そこで宗教的情操もそこはかとなく育ったと今にして思います。若い宮司さんたちが、地域の子どもたちを“みんなわが子”のように思って心配している様子を有難く、力強く思い、宗教者たちが、それぞれの場で一隅を照らし続けてほしいものと思いました。
 ワシントンで開かれた日米安保協議では、これまでにない現実的な戦略対話がかわされたようです。国会での答弁、自民党国防部会でのやりとりなどでは、戦後の観念論に支配された中立・非現実的専守防衛論から、このところ北東アジアの緊張状態、対テロ脅威の高まる中での分析、現実的対応に関する法整備や調整が話し合われるようになっています。日本が情報も持たず、知らされず受け身であった状況から転換しつつあるということです。そうした時代認識と分析を国民、マスコミ、学会関係者が広く共有し、議論を深め、平和の維持・構築に向けていけるようつとめていきたいと思います。

平成17年2月19-20日 山谷えり子

<< 前のメッセージへ 次のメッセージへ >>

山谷えり子事務所
〒100-8962 東京都千代田区永田町2-1-1 参議院議員会館611号室
TEL:03-3508-8611/FAX:03-5512-2611